LGBTと新しい家族のかたち
8月27日、東京都北区北とぴあにある、男女共同参画活動拠点施設「スペースゆう」にて
「LGBTと新しい家族のかたち」と題し、イベントを開催しました。
今年4月に大阪市が男性カップルを養育里親に認めた事例を取り上げつつ、
社会的養護の分野について理解を深めました。
イベント前半には、十条王子法律事務所 弁護士である、金ヶ崎絵美氏より、
里親と養子縁組についての基礎知識講座を行いました。
法的に見た基本的事項の確認として、里親制度、養子縁組についての説明、
合わせて児童福祉法についての解説、それから、同性パートナーと法的な家族になる為の
養子縁組について、相続や扶養の問題や課題などお話いただきました。
続いて、東京都議会議員である音喜多(おときた)駿氏より、「児童養護政策の課題と現状について」
里親委託が進まない背景と我が国の現状。それから、行政・児童相談所・施設側の意識と
施設措置を前提とした人材・予算不足の環境。
及び、これからの行政・都政に期待される政策についてと、
7月末に厚生労働省より発表された「新しい社会的養育ビジョン」についても言及しながら
プレゼンテーションを行っていただきました。
その後、認定NPO法人フローレンス 代表理事の駒崎弘樹氏、
社会保険労務士の毛塚真紀氏を迎え、トークセッションを行いました。
進行はRainbow Tokyo 北区 代表の時枝穂が務めました。
日本には、法的な婚姻関係を結んでいないパートナー、ひとり親家庭、
そして、同性カップルの家族など、多様な家族のあり方が存在しています。
また、こどもの虐待・育児放棄など、さまざまな事情で親元で暮らせない子どもたちも多くいます。
「新しい社会的養育ビジョン」に記された虐待児の施設入所停止と、里親への委託推進。
さらに、全国の児童養護施設に通知された、性的マイノリティの子どもに対するきめ細かな対応実施においても、
社会のLGBTに対する理解が広がりつつあります。
国・社会の宝である子どもが、のびのびと幸せに暮らせる家族のあり方とは何か。
声なき声を大切にし、当事者が声を上げることで世の中をより良く変えていく仕組みづくり。
21世紀の家族のあり方は、今、大きな変化の中にあると言えます。
たくさんのご来場、また関心を寄せていただいた方々、そして、登壇者の皆さま、ありがとうございます。